笠井アナの「僕のえいがの百三十科」#162

 ガントレット   ヒート  タイラー・レイク-命の奪還

 おかげさまで無事退院できました。今回は、興奮してスカッとする強烈な銃撃 アクション映画特集。2本は「Amazonプライムビデオ」で、1本は「N etflix」。おうちで楽しめますよ。

  ガントレット

爆破シーンや銃撃戦が凄まじい!1997年、クリント・イーストウッド監督作品

 最初に紹介するのは、巨匠クリント・イーストウッドが監督、主演の「ガントレット」。中学2年の時に見て大興奮。

 裁判で証言をする娼婦の護送を命じられた刑事(イーストウッド)が、証言をさせまいとする黒幕に護送中に命を狙われるという銃撃戦のための作品(笑)。この黒幕が事件を揉み消そうと地元警察を使って、とにかく徹底的に2人を銃撃する。もう笑っちゃうくらいありえない警察総攻撃。その破壊力は凄まじく、銃撃だけで家が一軒崩壊するほど。その徹底ぶりがとにかく痛快! 正直、細かなストーリーはどうでもいい(笑)。

 クライマックスのバス VS 警官の銃撃戦は、映画史に残る〝 攻防戦 〟と言っていい。若きイーストウッドって何をやってもダーティー・ハリーにしか見えないんだよね。


1977年制作 配給:ワーナー・ブラザース映画
監督:クリント・イーストウッド
キャスト:クリント・イーストウッド、ソンドラ・ロック、パット・ヒングル 他

  ヒート

ロス市警 VS 犯罪のプロ。「アル・パチーノ」と「ロバート・デ・ニーロ」の夢の競演作品。

 いくら銃撃戦が面白くてもストーリーはしっかりしていてほしい(笑)、と言う方には、濃厚なクライムアクション、マイケル・マン監督による傑作「ヒート」だ。実在する強盗団のリーダー(ロバート・デニーロ)と、彼の逮捕に執着するベテラン刑事(アル・パチーノ)のW主演。充実している時期のデニーロとパチーノはとにかく超かっこいい。若い人にぜひ見てもらいたい。

 伝説的銃撃戦が見られるのは後半に登場する銀行強盗シーン。ロサンゼルスビル街の一角を封鎖して行われ、約10分の壮絶な市街地銃撃戦が行われるのだが、こちらは超リアル、ワンカットに1000発は撃ち、CGがない時代なので着弾はすべて特殊効果。その迫力たるや瞬きもできないほど。刮目せよ!とはこういう時に使うのだ。


1995年制作 配給:日本ヘラルド映画
監督:マイケル・マン
キャスト:アル・パチーノ、ロバート・デ・ニーロ、バル・キルマー、トム・サイズモア 他

  タイラー・レイク-命の奪還

凄腕の傭兵が誘拐された麻薬王の息子を救出ミッション。絶体絶命の状況から脱出できるのか?

 Netflix恐るべし。4月に配信されたばかりの新作映画で、アクション映画好きの間で話題沸騰。

 主人公はクリス・ヘムズワース(マイティ・ソーの人ね)。バングラディシュで誘拐された麻薬王の息子を救出するよう命じられた傭兵だ。犯罪組織は警察や軍隊までも動かして2人を追跡総攻撃してくる。そこで繰り広げられるアクションがとにかく凄まじい。中でも激しいカーアクションを繰り広げながらの14分間にわたる銃撃戦は、今までどんなアクション映画でも見たことがない信じられないカメラワークが展開する。

 しかもこの14分間は、今流行のワンカット風の長回しシーンなのだ。これからのアクション映画はこの作品が手本となる予感が…。ただ、かなり過激なので鑑賞には注意が必要。


2020年制作
監督:サム・ハーグレイブ
キャスト:クリス・ヘムズワース、パンカジ・トリパティ、デヴィッド・ハーバー 他

笠井信輔

フリーアナウンサー

1987年フジテレビアナウンス部入社後2019年10月よりフリーになる。
趣味の映画鑑賞は新作映画を年間130本以上スクリーンで観るほど。
舞台鑑賞は特にミュージカル、とりわけ宝塚歌劇団好き。

オフィシャル・ブログ
笠井TIMES『人生プラマイゼロがちょうどいい』

オフィシャル・インスタグラム
shinsuke.kasai