親が元気なうちは「まだ先のこと」と、多くの人がよく知らないままなのが葬儀です。でも「葬儀のことを知らなければ葬儀で損をしてしまう」と聞いたらどうですか?
一般に、葬儀には大きな出費がありますが、大金をかけても納得できる葬儀になるとは限りません。実際、「こんなはずじゃなかった」との声を聞くことがしばしばです。その一因として「葬儀をよく知らなかった」ことがあげられるのです。家族全員が知識をもち、「これだけはやりたい。これはやらなくてよい」と、限られた予算の中で何を優先させるかを決めておけば、葬儀社ときちんとやり取りができ、納得する葬儀が執り行える可能性が高まります。
まずは葬儀費用がどのように決まるのかを知り、親の見送り方を考え、予算を決め、エンディングノートなどに書いておくことが大事です。勉強会に参加したり、複数の葬儀社を見学したり、悩んだら葬祭の専門家に相談するとよいでしょう。ちなみに、葬儀はいつまでに行うべきという決まりはありません。死亡後すぐご遺体を葬儀社に預け、翌日にお通夜ということではお別れが十分できません。可能ならいったんご遺体を自宅に安置し、ともに時間を過ごすこと。そうすることで死を受け入れやすくなります。