将来親に何かあったとき、親の資産について何も知らないままだと大変なことになります。介護のお金を子供が出さなくてはいけなくなったり、死後に遺産分割でもめたり。でも、たまにしか会わない子供が急にお金の話を切り出したら、「親のお金をあてにしているの?」と警戒されるのがオチ。今すぐ親との信頼関係作りを始めましょう。
入り口は親の健康を気遣うことからです。どんなサプリを摂っているかを観察して話題にしたり、遠方に住んでいる場合は電話の頻度を増やして「変わりない?」と声をかけたりして、体調の変化を見逃さないように。健康寿命の長さは資産管理の面からも大切です。気をつけたいのは、健康面やお金の使い方でよくない行動を見聞きしても、親を非難しないこと。楽しかった思い出をネタに笑い合ったり、親の知恵を頼ってみたり、肯定的な会話を心がけてください。兄弟姉妹でその内容を共有するのもおすすめです。そして、実家の近隣の方に「もし何か異変があったらご連絡ください」と電話番号を伝えておける、そういう関係を築いておくことも大切です。
地道に対話を続け、親子でお金の話ができる関係になるまで3~5年ほど要しますが、急がば回れ。後悔しないためには地ならしが必要なのです。